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このページでは舟宿にまつわるいろんなお話、屋形舟の歴史をご紹介しております。
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東京マラソン2010を振り返って

―東京マラソン応援者無料搬送欠航―

浅草橋に幟を立て準備中今年も東京マラソンが近づいてきました。

そこで昨年を思い返してみることにしました。

一昨年、平成21年より、屋形船東京都協同組合にて実施している屋形船による応援者無料搬送。

各報道関係にもプレスリリースを送付して、また多くの応援者からも問い合わせがあり、上々の滑り出し…と思っていました。

乗船希望者が殺到して、もしや大行列が発生してしまうのでは?

少々、心配にもなっていました。直前に、クイズ番組にも取り上げられて、テレビの力に驚いていたからです。

2月28日(日)午前8時30分には、屋形船東京都協同組合員が集合。

降りしきる雨の中、浅草橋の上に幟を設置して、準備に取り掛かる頃には、早くも乗船希望者が、ちらほら見受けられ、こんなに早く集まり始めるとは思ってもいませんでした。後で聞けば、最も早い人は7時過ぎに来ていたとか。早く来過ぎても寒いなか、待っている場所もありませんのでご注意を。

ところが思いもよらないところで、ある事態が起こっていました。

前日2月27日、遥か太平洋の向こう側の国、チリで、マグニチュード8.8の大地震が発生。

被害状況が少しづつニュースで流れ出せば、大変な地震と分かり始めてきました。

昭和35年、日本の三陸海岸がチリ大地震による津波で、大変な被害を被った事を覚えています。幼いころとはいえ、津波の恐ろしさを初めて知ったため強烈な印象がありました。

残念ですが全便欠航の看板を不安を抱え、テレビでの情報を見れば、気象庁の会見が始まり、日本に到達するかもしれない津波について協議を重ねているとのこと。

テレビから眼が離せない状況になりました。

午前9時33分、東北地方太平洋沿岸に大津波警報発令。東京湾内湾は、津波警報でしたが、緊急警報放送に切り替わったテレビ画面の日本地図、太平洋側は真っ赤に染まりました。

冷たい雨に打たれながらランナーが走る!マラソンは午前9時10分にはスタートしていましたが、津波の影響が心配になり、東京マラソン事務局に慌てて確認しますと、そのまま実施するとの事でした。

3万人以上ものランナーが走り、多くのボランティア、警備等などのことを思えば、確かに今更中止とはできない事と思います。

さあ、屋形船によるマラソン応援者無料搬送をどうするか?

ランナーも歩道の応援者もいっぱい津波警報が出ている現在、屋形船運航は、万に一つの事態を考えれば中止との決断をせざるを得ないのです。

川、海で屋形船を走らせている船宿にとってみれば、やはり乗客の安全を一番に考えます。

既に並ばれていた20数名には事情を説明し、停泊したままの屋形船に乗っていただき、お茶などをふるまってから、それぞれ応援に向かわれました。

その決定後は、その知らせを告知するための作業に追われました。

事務所に戻り、急遽、欠航を知らせる看板を何枚も書き、組合員が浅草橋、駅前に立ちました。また、報道予定の関係者に大至急、欠航の連絡を入れました。

梅干さん?違っていたらごめんなさい!何にしても急なことでしたので、慌しく過ぎていきました。

昼食後、海に近い組合員は津波の影響を心配し早めに帰っていきました。

午前中は、雨に白い雪が混ざるほどの寒さで、ランナーもびしょ濡れになりながら、辛そうでした。ビニール製のレインコート、ゴミ袋に3箇所穴を開け身に着けるランナーも多くいました。

午後になり少しずつ天気も回復していきます。ランナーにも笑顔が戻ってきます。

東京マラソン名物の楽しい扮装をした人々も、年配の方の粘り強い走りも、陽が差し込むごとに益々元気になっていくようです。

消炎スプレーをかける!かける!通りに立って応援する人たちに、東京マラソンのパンフレットを配りながら歩いていますと、たくさんの方たちがそれぞれの形で応援しています。

消炎スプレーを足や膝にかけていたり、干し梅、飴などを配ったり。ランナーの気持ちに添った優しい応援が多いことに気がつきます。

少しでも励ましになればと私もランナーにハイタッチを。

ナイスラン!!「ナイスラン!」と笑顔で手を差し出せば、笑顔で「ありとう」とタッチしてくれます。

疲れているだろうランナーたちの笑顔に、私のほうが元気をもらえました。

小学生たちが手を差し出せば、わざわざ道路を横切って身を屈めてまでタッチしてくれるランナーたちに、小学生も大喜び。はりきって応援の声も高くなります。

30km地点復路の浅草橋を渡りきった30km地点。

ここからがランナーにとって正念場の12km余りになります。

体力を使い果たして、かなり厳しいらしいのです。

ゴール近くになれば、川辺に橋がいくつもあり、その橋が「高い高い壁」のように感じられ、恨めしく思えてしまうと、ランナーに教えてもらった話です。

東京マラソンは天気に恵まれず、晴れた日は今までで1回だけだったといいます。

2月ですから寒いのは、どうしようもないですが、せめて雨が降らなければ良いのですが、何故でしょうね。

長い一日が終わり静かな神田川25日現在、天気予報に曇りマークと雨マークがついてしまいました。

昨年は、津波警報のため欠航した屋形船ですが、今年も2月27日午前10時から、午後3時まで屋形船によるマラソン応援者無料搬送を実施いたします。ただし、悪天候などの時は中止もありますのでご了承ください。

「天気になあれ!」と祈るばかりです。

ランナー、ファイト!

2011年2月25日

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