花見舟
3月に入りますと、そろそろお花見のシーズン。桜が気になって参ります。
この季節は隅田川の上流向島をめぐり、川から桜を楽しむ、「花見舟」を出させていただいております。
昔は花見のお客様を柳橋から向島までご案内しておりました。
向島の桟橋(今は使われておりません)に舟をつけて、ここからお花見をしていただいたものです。
この隅田川堤の桜は享保年間、徳川吉宗によって植えられたと言われています.。
吉宗の時代にはヤマザクラという品種が植えられていたとか。
現在、墨堤(ぼくてい)で目にする桜はソメイヨシノで、これは明治以後品種改良され、ひろまったものだそうです。
さて、「花より団子」という言葉がありますが、この向島界隈には有名な「言問団子」と「長命寺桜もち」のお店があります。お花見シーズンになるとお団子と桜もちは大変な人気です。
「長命寺桜もち」はこの隅田川の桜の葉を塩漬けにしたことが始まりと言われています。今も桜もちをつつむ葉は本物の桜の葉だそうですが、今は隅田川の桜の葉ではなく、伊豆などでつくられるオオシマザクラの葉を使用しているそうです。
半年間塩漬けされた桜の葉はとても良い香り!葉っぱごと頂くと桜の葉の良い香りが口いっぱいにひろがります。
「言問団子」は串にささっていないのが特徴で、白餡(しろあん)、小豆餡(あずきあん)でお団子を包んだもの、そして色粉で青黄色にし、中にみそ餡を入れたもの三色のお団子です。きめの細かいあんこで、上品な甘さ。まんまるでとっともかわいらしいお団子なんですよ。
桜もちやお団子をほうばりながら、川からの桜見物も、なかなかおつなものです。
昨年は桜が思いの外、早く咲いてしまいましたが、今年もどうやら「春が早い」とか話をききますが、さて、今年はどうでしょう。
小松屋でも桜の開花の様子をお知らせしていこうと思っております。
ちなみに小松屋でも、ご希望のお客様にはお土産としてご用意させていただいております。
2003/3/1