春の訪れ
桜の開花はまだですが、一足お先に、春をお届けします。
写真後方の、桜の葉に包まれているのが、「長命寺 桜もち」
香り高く、柔らかい3枚の葉に、しっとりと包まれて、白い皮に、上品な甘さの餡(あん)。
この桜葉をいっしょに食す人と、葉を外す人といますが、あなたは、どちらでしょう?
幼いころは、この桜葉が食べられませんでしたが、なぜか大人になってからは、一枚だけつけていただいています。
この塩漬けの桜葉の塩加減が絶品で、餡の甘さをひきたて、香りを楽しめます。
前方、左の薄桃色と若草色の生菓子は
「御室 おむろ」 「菜の花きんとん」 栄久堂
ほんのり桃色の桜の花びらと、春の息吹きを感じさせてくれる菜の花。
和菓子は、四季折々の自然、日本の風情を、とても小さいのに、いっぱいに詰めこんで楽しませてくれます。
食べるのが惜しくなってしまうこともしばしば。本当に繊細ですものね。
職人さんの静かなるこだわりを感じます。
さて、撮影後この「春」の行方は何処に?
もちろん、「春」先取りで美味しくいただきました事をご報告します。
2005年3月31日
軍配
大入り袋を贈ってくださった中西順光氏作の軍配です。
本来は、戦国時代の武将が、軍勢の采配のために、短い棒の先に短冊状の軍配団扇を使ったことに由来します。
大相撲で、立行司 が軍配を引きながら、「はっきよい」と気合をいれますが、この「はっきよい」は“発気揚揚”がつまったもので気分を高揚させて、全力で勝負しようという意味だそうです。
たしかに、あの独特な声の調子で、気持ちが高ぶるような感じがします。
この軍配についている房付きの紫色の紐を測ってみたら、折り返して二重でも約120pでした。
土俵上で、大きな力士の技と技のぶつかり合いを、小さくみえる行司が、軍配をふるう姿は、凛々しくさえ見えます。
ところで私には、ずっと「はっけようい」と聞こえていました!
もしかして聞こえかたは人それぞれなのかもしれません。
どうなのでしょうね。
2005年3月23日
弓張提灯が出来てきました
昨年にも、小松屋店内に飾っている弓張提灯を載せましたが、今回は出来てきたばかりの弓張提灯をご紹介します。
提灯店から届いたときは、提灯が畳まれたままの状態です。
その提灯をパリパリと、一気に上げる…ことは、なぜかできずに、恐る恐る上げていきます。この感触は、なかなか、いいものです
普段見慣れている、茶色に変色してしまった弓張とは違う、真っ白な和紙に墨の色も黒々とした弓張提灯が現われます。
以前にも書きましたが、屋形の舳先(みよし)に、2本つけていきます。
当然ながら、雨に打たれ、雪にも降られ、潮風に吹かれ、太陽にもさらされ、少しづつ変色していくのです。
弓張は、あまりにも古くなる前でしたら、裏打ちしてもらって、また、しばらくの間、使えます。思いのほか、丈夫ですね。
和紙の提灯は、時を経ても、趣きが増していくので、大好きです。
2005年3月15日
白梅が咲き誇っています
今年も、白梅の季節になりました。
カメラ片手に歩いている人たちが、2,3歩通り過ぎては戻ってきて、この梅を撮っていく姿を、毎日何人も見かけます。
可憐で清々しい白梅が、人の気持ちをとらえるのでしょうか?
紅梅も、早くから咲いていますが、人気は白梅のほうがあるようです。
もちろん、手入れしている者にとっては、どちらも可愛く、今年もきれいに咲いてくれてありがとう…という気持ちでいっぱいです。
東京では、ひな祭りの明日の夜遅くから、明後日にかけて、大雪との天気予報がでています。
さあ、雪かきの道具も用意して、備えなくては。
この寒さのなか、次々と咲き誇る、凛とした白梅をお届けしました。
2005年3月2日
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