蝉の抜け殻がこんな所に
長引く梅雨のためでしょうか、蝉のうるさいまでの鳴き声が、今年はとくに遅いような気がします。
先週の金曜日に、店先の舗道の敷石を突き破って育つ木を、これ以上は大きくできないであろうと、伐りました。
これが大根ならば、「ど根性大根」といわれ、もてはやされるのでしょうが、 あっと言う間に成長し、敷石も盛り上がる勢いのため、大木になる前に伐らざるを得なかったのです。
ふと見れば、その木の葉の裏に蝉の抜け殻がついているのに気がつき、じっくり観察することしばし。
写真では分かりにくいですが、透明感のあるとてもきれいな抜け殻です。 近くの柳や梅に、蝉が止まっていないか探してしまいました。
その日は、蝉の姿も声も見つけられず、どこにいるのか分からなかったのです。
今夏の蝉の鳴き初めを聞いたのは、7月22日の午後3時過ぎ。
小松屋の店先あたりを、場所を少しずつ移動しながら、鳴き始めました。 あの抜け殻の主だと思うと、何だかうれしいやら、応援したくなるやら?…
それにしても、アスファルトと敷石に覆われ、柳の植えてあるほんの少しの土の部分と、小松屋のさして広くもない植木を植えている土の中か、どちらかで、蝉の幼虫が育っていたのでしょうか?
生命力の凄さに驚きました。
願わくば、真夏の暑い日差しの中、元気に鳴いてほしいと思うばかりです。
2007年7月26日
昔ながらのマッチ
見た目にも、レトロな小松屋のマッチをご紹介いたします。
屋形舟を復活した昭和52年に作ったものですから、かれこれ30年を越している年代物です。
昭和初期もしくは、もう少し前の時代の屋根舟を船頭さんが、棹をさして進んでいるところを絵にしています。
現在のように数十人も乗船できる大型の屋形舟と違い、つくりも簡素で小さい舟ですから、ほんの数人でいっぱいになります。
もちろん、エンジンで動く船ではなく、艪を漕いで、浅瀬を棹で進んでいく舟です。
昭和6年に撮った小松屋の屋根舟の写真がありますが、このマッチの絵のとおり。
大川に吹く風の中、川面を音もなく進んでいく心地よさが、想像できます。
「櫂は三年、艪は三月」
こんな言い伝えがあるほど、櫂を自在に使いこなすのは難しいと言われます。、中々前に進まず、ぐるぐると回ってしまうのだと経験者が語っていました。
さてこのマッチ、電話番号も3桁で古びていますが、擦ればいまだに火が着く現役。在庫は、さすがにあと少しですが、最後まで火を熾し続けることでしょう。
2007年7月5日
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