つりしのぶを軒先に…
体にこたえるような猛暑から、一転。
秋のように涼しいやら、長引く雨に少々うんざりさせられる日が続きます。
今日は、やっと晴れ間が見え、ほっとひと息というところです。
小松屋の軒先に、涼しげなつりしのぶを掛けて、せめてもの涼を求めています。
このつりしのぶですが、実は、前々から欲しかったのですが、なかなか見つからない。やっと、小岩の朝顔市で見つけました。
井桁に組んであったり、帆掛け舟の形をしていたり…
私の幼いころには、夏を迎えると、町の商家に限らず、一般家庭の軒先にも多く掛けられていた記憶があります。
涼しげな風鈴の音と共に、おじさんが、リヤカーにいっぱいのせて売りにきていたものです。
今は、探さなければ手に入りにくいのですね。
まあ、ビルやマンションのベランダに吊るしても、昔ながらの風情は求められないのでしょうが…
ちなみに、時々、お客様に不思議がられます。「あまり、風鈴の音がしないね〜。どうしてだろう?」と、しげしげと眺めています。
その理由、実はあります。
夏の間、夕方から夜にかけては、気持ちの良い川風が吹き渡ります。となると、風鈴が鳴りっぱなしになってしまい、かえってご近所に迷惑をかけてしまうため、ほんの少し、細工をして、あまり鳴らないようにしているのです。
たまに鳴るから涼しく感じられるので、のべつまくなし響いているのは、結構うるさく感じられます。
もちろん、閉店時には、店に仕舞っていきます。
そう言えば、売り手の人に聞いたのですが、冬場は、このつりしのぶをしまっておいて、また夏に甦ることができるそうです。
チャレンジして、来年もこのつりしのぶが小松屋の軒先に揺れるかどうか、はてさて、お楽しみに。
2008年8月27日